2012.04.08 Sunday

今週の1本No013 シェルマン ワールドタイムミニッツリピーター

今週の1本No015

シェルマン ワールドタイムミニッツリピーター クロワゾネ 



さて、今回紹介するのは、シェルマンの芸術品です。 
この時計は2002年、バーゼルフェアに出品され、時計通の話題を
さらいました。 それはこの文字盤である世界地図が、1950年代に
製造されたパテックフィリップの時計を彷彿させる特殊なクロワゾネ
(有線七宝)によって作られていたからです。
1950年代のパテックのクロワゾネモデル(手巻き)などは、有名な
国際オークションで数億円の値段が付くそうですが、それに負けない
雰囲気の時計を作りたい、というシェルマン社長の思いから開発された
ものです。
 クロワゾネとは、貴金属等でアウトラインを作り、そこにガラス質の
一種であるエナメル塗料を流し込み、1色ごとに焼き入れ、歪取り、
研磨を行い、最後に全部を磨き上げる方法で、フランス語で「仕切る」
という意味があります。
 非常に地道で根気のいる作業の繰り返しで、ほんの少しのミスで、
いままで作ってきたものが全て無駄になってしまう場合もあります。  
 特に熟練技を要するのが「盛り合わせ」という技法で、本モデルでは、
大陸の部分に使用されています。
 青文字盤のものでは、先に緑色で縁取りしてから、その中心にかけて
黄色で着色し、黄色をのせた瞬間にでるにじみ利用して、美しい
グラデーションをかける手法で、世界でも数名の職人にしかできない
超絶技だそうです。
 また、これが成功しても、何度も塗りわけと焼き入れ、磨きを行い、
発色の悪いものや、透明度の低いもの、たとえ微細なものでもひび割れの
入ったものは、容赦なく破棄されて、20枚ほど仕込んで、最終、製品と
なるのは1〜2枚ほどです。
 この文字盤とワールドタイム、ミニッツリピーターのムーブメントを
高級ステンレスのケースに組み込み、曲面サファイアガラスと
アリゲーターストラップが付いて、定価¥262,500は安すぎます。  職人の技量と工数だけで、原価がこの位いくのではないでしょうか?
たとえクォーツであっても、有名海外ブランドが作れば、数十万〜百万円
近くは値段を付けるのではないでしょうか?
 青文字盤は999本限定、茶文字盤(レジェンド)は200本限定
ですが、シェルマンさんのご好意により、青文字盤の予備機
(通し番号無し)を何本かわけていただけました。 
品質は通し番号有りのものと全く変わりありません。
 すでに本モデルは青文字盤、茶文字盤とも生産終了しており、これを
のがせば二度と手にいれることはできません。 一生付き合える時計です。
 平成24年4月8日時点で、ネットに掲載している分は売れてしまい
ましたが、未掲載分で青文字盤 通し番号あり中古1点、通し番号なし
新古2点の在庫がございます。
 もう、シェルマンさんにも在庫はございません。 
 当店も在庫がなくなれば、再入荷の見込みはほとんどありません。
興味のある方はぜひ、お問い合せください。 もしご来店が可能
でしたら、一度その目でごらんになることをお勧めします。


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