2012.07.21 Saturday
今週の1本No28 ダンヒル ミレニアム
ダンヒル ミレニアム DQ8669 ムーンフェイズダンヒルは1907年に、パイプや葉巻、刻みタバコを販売する
店としてオープンしましたが、実はそれ以前から、馬具製造、
自動車ドライバーのためのアクセサリーや衣類製造をおこなっており、
ダンヒル最初の時計も自動車用のスピード測定ゲージつきのダッシュ
ボードクロックでした。
ミレニアムは、エリートと並んで、ダンヒルを代表するフラッグシップ
モデルで、イギリスならではの洗練されたデザインで、上下1本づつの
ラグ(時計本体とベルトをつなぐ部分)をもつ独特の丸型ケースの
腕時計として、1980年代に発表されました。
基本デザインを踏襲しながら、さまざまなバリエーションが生み出され、
このDQ8669もその1つで、1993年発行の「輸入時計総合カタログ」に掲載されています。
ケース径は32mmと小ぶりで、現在ではボーイズもしくはレディース
サイズになってしまいますが、1993年当時の基準ではれっきとした
メンズサイズです。
この当時、日本で人気の舶来時計はまだ、ダンヒル、ロンジン、ラドー
ウォルサムといったドレスウォッチが強く、ロレックスやオメガなどの
スポーツウォッチはまだ、それほど注目されていませんでした。
このモデルは月、曜日をインダイアルで、日付を外周のポインターで
表示し、6時位置に秒針とムーンフェイスが配置されており、情報量が
多いにもかかわらず、すっきりと見やすい文字盤になっています。